【約束を待つ雨】 あとがき
     
     
ゴーストハント初の長編、如何だったでしょうか?
ちゃんとナル×麻衣になってるだろうか。
説明不足じゃないだろうか。
逆に説明に頼り過ぎてくどくなってないだろうか。
色々悩みながら書き上げた作品です。

長編を書くにあたって、『まずナルと麻衣の関係をはっきりさせよう』というのが第一目標でした。
ナルと麻衣は仲間公認の恋人同士―――
そう言葉で書いて済ませられればラクだったんでしょうが、
如何せんそれでは自分自身が納得出来なくて(^_^;)色々と遠回りする羽目に。
これでもまだ糖度不足だとは思いますが(滝汗)初めの一歩としては、こんなものかなと。
一応、完成直後よりはナル麻要素増やしたんですよ…ラストの所長室でのやりとりとか。
もしも増やしてなかったら、『これでナル麻だと?ああん!?』…と言われかねない終わりっぷりでした。
橘邸での『アレ』で書いた本人はすっかりナル麻をクリアしたつもりだったんですが、
誤字チェックを兼ねて改めて読み直していたら、ナル麻を謳って置きながらなんとまあ糖度の低い(笑)
これではいかんとあちこち触りつつ、一番突っ込み易かったラストシーンに加筆したと言う訳で。
しかし職場の一室でいちゃつくカップルって……ただのオフィスラブみたいだな(^_^;)

これでもウチのGH面子の中では、ナル麻のキスシーンが一番多いんです(笑)
と言うか、ナル麻しかキスシーンは書いてないんです。主なスキンシップも。
安×真はラブラブだけど、デートしてる処は書いても具体的に何がどうとは書いてませんから。
ぼーさん×綾子もリン×まどかも、デート(と思しきものを)してるだけ。
ともかく今回の長編をどうにか書き上げた事で色々吹っ切れたので、
今後はより親密な、ナル麻を書いて行きたいと思います。
……努力はする、前向きに。実現するかどうかはさておいて(^_^;) ←後ろ向き発言

今回のお話の舞台を結界の内と外に分けたのは、
第三者の目がある所ではナルは絶対に自分というものを曝け出す事はないだろうと考えたからです。
初めにこの話を考えた時には、少なくともリンやぼーさん、
真砂子を同じ結界内に閉じ込めるさせるつもりでした。
でも霊視が出来る真砂子や、攻撃能力の高いリンやぼーさんが最初から一緒だと、
物語の筋自体が成立しなくなってしまう。
杏子達の背景も説明するのが難しくなるので、結局ナルと麻衣だけ孤立。
お陰で外のぼーさん達に活躍の機会がほとんどなくて、
設定を明らかにする為の語りのような役回りに終始してしまったのが残念。
今後は上手く活躍の場を割り振れるといいのですが。

杏子と愛美の過去については、ちょっと書き込み過ぎたかなと反省してます。
杏子が愛美を道連れに死を選ぶまでの過程を、もう少しシンプルに出来れば良かったかなぁと。
余程エピソードを削ろうかとも思ったんですが、二人の葛藤や辛さがあってこその物語だったので、
敢えてそのまま残しました。
目次ページとこのページの背景に使用した画像は、小さい方が愛美の、
包み込む方の手が杏子だとイメージしてます。
エイプリル・フール用のダーク素材を探している時に偶然見付けた素材で、
公開前日まで全く違う素材で準備してたんですが、『コレだ!』と思って急遽差し替えた代物です(^_^;)

私は長いお話の中に細かい設定や伏線を織り込むのが苦手なもので、
(私の創作物の九割以上はノリと勢いで出来ています・苦笑)
GHの長編を始めるにあたって 一応プロットノートなるモノを予め作ったんです。
当初『約束〜』はノート4ページに走り書きした設定が全てだったんですが、
あちこち増えたり時々減ったりしながら結局決定稿に至りました。
杏子が存在を知らずに犠牲にしてしまった胎児については初めからの予定通りでしたが、
実はナルへの憑依エピソードは降って湧いた設定だったりして(笑)
単純に『PKを使うな』『使わないと逃げられないかもしれない』という二人の口論で済む筈だったんです。
だけども其処にジーンの存在を交えた時点で、より深い展開が欲しくてああなりました。
結果的にナルが麻衣へ素直な本心を吐露するきっかけになって良かったと思います。





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