#11 〜 #15

#11 地球の艦が来た! 
何とか危機を脱したエイジ達。だけどここでまたアーサーが余計な一言を言って、ロアンの地雷を踏みつけてます。
だからどうして君は、そこで一言多いんだ!(^_^;)一方、通信室にアメリカ軍をコールする通信が飛び込んできて、
少しテンションが上がる子供たち。妨害電波が解けた=グラドスが地球へ向けて侵攻を始めた事に気付いたエイジ
だけが微妙な表情。アンナとエイジが目で会話しているように見えるのは私だけでしょうか。

ようやくやって来てくれたアメリカの定期輸送船ですが、乗組員がまたクセのある連中ばかり(笑)何だって宇宙船
乗りが(しかも軍人)テンガロン・ハットを被っているんだか(^_^;)真っ赤な髪にバンダナを巻いた奴が、とてもマト
モに見えます。お約束のように髭面にサングラスといった人も居ましたが。折角援軍に駆け付けたレイズナーやベ
イブル達も、味方だとは認識出来ずに一斉攻撃。まあ、あの状況なら仕方無いかなぁ。

一方、火星へと降りたダニーはいきなりエイジを捕虜扱い。しかし子供達の身体を張った抗議行動で、捕縛は断念。
またしてもアーサーのヘタレっぷりが強調されます。デビッドやロアンはともかく、女性のシモーヌやアンナまでもが
自分の意思でエイジを守る為にダニーの前に立ち塞がる中、アーサーだけはシモーヌの目を気にしてエイジの側
へ。でも、確固たる信念を持って行動出来るデビッドやアンナ達が凄いんであって、恐らくは十代の少年の行動基準
なんて、好きな女の子の機嫌を取る程度の事なんだろうな。命掛かってるけど(^_^;)
#12 さよならの赤い星
この時点で、アンナ達が火星に到着してから五十五時間経過している事が判明。え、まだ五十五時間しか経ってな
いの!?という感じですが、そうらしいです。うーん、そうなると意外に時間経過が少なかったと言う事で、テレビの前の
視聴者はデビッドとエイジが和解するのに二ヶ月半ほど掛かったように見えますが、実際には二日程度だったと(笑)
まあ二日程度なら針のムシロにも耐える事は出来ただろうし、腹は減るけど死ぬ程じゃない(^_^;)育ち盛りだから絶
食は辛かろうが。(でもシモーヌに拾ってもらった食料は食べただろう。パック類は無事だったんだし)

人の忠告を無視した挙句に、案の定グラドスにボコボコにされる輸送船。ただ一人生き残ったダニー少佐は、結局無
人観測基地に戻って来る事になります。その後エリザベスとエイジの用意したディスクで事の経緯を知る事になるん
ですが、これがまあ、ダニー少佐の言う事もごもっとも。

実は初対面時に、エイジはダニー少佐の事を好戦的で野蛮と称しているんですけども、だったら一般人を無差別に
攻撃するグラドスは好戦的ではないのかと問われて、エイジは答える事が出来ないんですね。これはゴステロを撃
破してしまった時に、自分には地球人の血が流れているから殺せたのかとエイジが悩んでいた事にも通じています。
地球人だからグラドス人を殺したんじゃなくて、自分の命を守る為に(まあ、ゴステロの件は正確に言うとちょっと違う
んですが、自衛には違いない)そうせざるを得なかった。立ち向かわない限り相手に抹殺されると言うのなら、生き残
る為には戦わない訳にはいかないんです。それは地球人でも、グラドス人でも同じ事。何を根拠に物事の善悪を見
極めるのか。エイジは少しずつ、グラドス軍の掲げる地球侵攻の目的に歪みを感じ始めているのだと思います

地球軍と接触する前に、グラドス艦隊はディフェンス・バリアなるものを展開。磁場異常などは引っ掛かるものの、モ
ニター類はほぼ誤魔化せる優れもの。やはりグラドスの科学技術は、かなり地球より進んでいる模様。

ところでエリザベスが『私たちも一緒に行く』と言う時に、アーサーとシモーヌの名も出します。デビッドとロアンは徴用
済なので名前が出ませんが、ここでエリザベスがアンナの名を出さないのはどうして?(笑)『あたしが連れて行くっ
て言わなくても、アンナなら自力でエイジに付いて行くわよ』
と、そういう事なんでしょうか、ドクター?(^_^;)シャト
ルに八人乗せて、その命運を天に任せてしまう豪快なエイジ。それでも何とかなってしまうのが素敵(笑)
#13 宇宙にむなしく 
頭の固い軍人の典型を地で行ってくれるダニー少佐。エイジのシャトルと操縦のお陰でようやく火星を脱出したという
のに、相変わらずエイジをスパイ扱いで、アンナ達の心象をズンドコ悪くしていってます。ようやくアメリカの艦隊と通
信が繋がったダニーの後ろで、アーサーがシャトルの支柱によじ登り、滑り落ちてはまたよじ登るを繰り返してます。
君、最年長だって自分で何度も言ったよね?(笑)子供じゃないんだから、もう少し落ち着きなさい。エイジも黙っ
て見てないで注意するように。


アメリカの輸送船の連中が出てきた時には、テンガロン・ハットに無駄なお国柄の主張が見られましたが(笑)新たに
出て来たソ連軍の軍人たち(特に仕官)は、これまたコテコテの『ソ連な軍人さん』でした(^_^;)偏見だけど、仕官服が
タートルだったり、目の下に隈があって腹に一物ありそうだったり。陽気で女好き、喧嘩っ早いをアメリカの代表のよう
に描いていたから、ソ連にも極端な色をつけたんでしょうが。少なくとも私なら、
絶対にあの艦長には本当の事は
言わない(笑)
なんだかんだと情報を引き出された挙句、使い捨てにされそうなんだもの。

ソ連艦が攻撃を受けて、軟禁されてる部屋のドアをエイジがガンガン叩いてますが、デビッドにヘルメットを預けた事
をちょっとだけ後悔したんじゃないかしら。少なくともヘルメットがあれば、万が一壁に穴が開いても、宇宙服さえ損傷
してなければ即死はしないし。結局ダニー少佐が助けだしてくれるんですけど、彼も見張りを殴り倒して来たんだろう
な(笑)両脇ガッツリ押さえつけられていた筈だし。お互い心象は最悪だったであろうエイジとダニーが、互いを認め
合うのは名シーンですが、直後に子供たちを脱出させる為に、少佐は爆発するソ連艦と命運を共にする事に。合掌。
#14 異星人に囚われて
ソ連艦から脱出する時に、ベイブルとバルディのエネルギーを消費してしまったシャトル。おいおい、すげぇシステム
だな!瞬時にして予想不可能な状況に対応するとは、グラドス製CPU恐るべし。でもエネルギーっていうのが、所謂
ガソリンとか形のあるものじゃなくて、電気的なものなら簡単なのかな?格納庫に収納してある時点で、相互にエネ
ルギーの補充が可能って事で。つまりその気になれば、シャトルのエネルギーを空にしてSPTだけを稼動させる事も
可能なわけだ。そもそもSPTだけで惑星の大気圏に何度も突入、脱出を繰り返せるんだから、グラドスの技術ってそ
れだけで十分凄い(^_^;)何にしても、どこかの国みたいに西と東で電圧が違ったり、国が変わればコンセントの
形が違ってて役に立たなかったり、やっと電池を買って来たと思ったらサイズが違ってた
、なんて事は無い訳
だ。そりゃ凄いな(笑)


捕虜であるエイジやアンナ達に対する態度は、かなりまとも。見慣れない設備に戸惑うアンナ達の手を取って、移動
リフトに掴まらせてあげたり。一室に全員押し込まれてますが、食事はちゃんと運ばれてきましたし、ベッドにはシーツ
も掛かっておりました。恐らくはグラドス軍の体質というより、ゲイルの方針・部下の教育がしっかりしてたんでしょう。
だからエイジも、先輩としてゲイルの事を慕っていたんですね。恐らくグラドスを裏切る事になった時、彼の敵になる
事が一番辛かったんじゃないかと思います。

カルラの暴走から逃げ出すのに、アーサーが一役かってます。個人的には撃たれそうになったデビッドを庇うエイジ
も好きなんですが、ランボーも真っ青なマシンガンの乱射を見せてくれたアーサーの事を特筆しない訳にはいきませ
ん(笑)エイジやロアンが落っことしたり投げたりしたヘルメットを取りあえず女の子達が拾って逃げるんですが、アン
ナがちゃんとエイジのヘルメットを持って逃げてたのが地味に嬉しかったり(笑)デビッドとエイジがすっかり仲良くなっ
てて、思わずホロリ(ToT)


さて、ここで素朴な疑問です。地球人の父親を持つエイジはともかく、何故に生粋のグラドス人であるゲイルやカルラ
達と、デビッド達の間で会話が成り立った(=言葉が通じた)のか?これはもう推測の域を出ませんが、グラドスの下
士官とも意思の疎通が出来ていた事から、『グラドスの言語が地球と同じものだった(英語など)』、もしくは『地球の言
語を解する者だけが地球侵攻作戦に参加していた』のいずれかかと。手の込んだ方法も可なら、グラドスの全将兵の
衣服、ヘルメットなどに自動翻訳装置が組み込まれている、など。でもこれだとコストが凄そう(^_^;)
#15 蒼き流星となって
#14のラストで宇宙に解放されたカルラが救助されますが、何やら意識の無い彼女をSPTがロープか何かで引っ張っ
て牽引しています(笑)あの…せめて誰かのコックピットに一緒に入れてやるとか、救助用の小型カプセルに入れて運
ぶとか、そういった処置をしてあげようよ(^_^;)あれじゃただの荷物扱いです。怪我もしてそうにないからかもしれませ
んが。人質になってエイジに脱走を許してしまったカルラの自殺をゲイルは止めますが、ここでいっその事彼女に好
きにさせといたら、後々色々と面倒が少なくなったかなー…と(笑)いや、ゲイルの男っぷりが上がった良いシーンでご
ざいましたけど。

ようやく少し緊張の解けたシャトルでは、アーサーの無闇な正直さが露呈されてます。デリケートで神経性の胃炎を
起こすのはさておき、十三歳までオネショをしてたんだそうな…これだから坊ちゃん育ちは。久しく忘れていた#1の
ロアンの冷たい視線をちらと思い出しましたよ。
追撃による死の恐怖で静まり返るシャトルで、シモーヌが明るい話題を切り出します。彼女の気遣いが憎いですね。
ともすれば誰かがパニックを起こしてもおかしくなかった状態が少し緩和されて、皆が心の余裕を取り戻します。やっ
ぱりシモーヌは、こういう機転を利かせるのが上手ですね。

ゲイルの死のシーンは、レイズナー全話でも屈指の名シーンだと思います。彼の遺した言葉も、その眼差しも、彼の
死によってエイジが受けた衝撃も、恋人を喪ったジュリアのその後の人生も、全てがここに集約している。エイジの号
泣を演じた井上和彦さんの名演に頭が下がります。アンナのモノローグにもあったように強くて優しい、そして気高い
魂の悲鳴が聴こえたような気がする。ただ折角の名演が、アンナのモノローグに被ってしまって、やや聴き辛い
(苦笑)
#16の冒頭(OP後とタイトルまでの間)か、ビデオ版Act.1の同シーンはモノローグがある程度カットされて
いるので、気になる人はそちらでもう一度チェック!BGMとの兼ね合いも考慮するなら、私はビデオ版のが一番好き
かな?とてもいい曲なのに、サントラ盤には収録されてないんですよね…(サントラは四枚もあるというのに)お陰で曲
名すら判りません。サントラ盤1〜3に収録出来なかった曲を集めた筈の4にさえ入ってないってのはどういう事だ!
(^_^;)しかも一度だけじゃなく、名場面で何度も掛かってる曲なのに。選曲した人、出て来てちゃんと説明して下さい。


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